IronYunとAMD: ソフトウェアとハードウェアのシンプルな統合

事例

2024-10-01更新

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AIビジョン・アプリケーション、エッジコンピューティング、新しいハードウェア技術の進歩によって、ビジュアル分析の機会が増えていることについて、中国語で「鉄の雲」を意味するIronYunのPaul Sun氏と対話をしました。このブログでは、その対話のハイライトを紹介しています。詳しい内容については、こちらからお聞きいただけます。

フォーチュン500に名を連ねる企業の多くは、セキュリティ、製造パフォーマンス、従業員の安全性などを向上させるため、AIを活用したビジュアル・アナリティクスを導入しています。IronYunの社長兼CEOであるPaul Sun氏は、AIビジョンの成長機会が非常に大きいと述べています。Sun氏は、米国だけで3億5000万台、世界全体では15億台ものIPカメラがデータを収集していると推定しています。

しかし、この成長機会を十分に実現するためには、ビデオカメラとそれを支えるソフトウェアが様々な接続レベルに対応し、離れた地域でも機能する必要があります。また、膨大なデータを処理・保存する必要があるため、より効率的なデータの取り扱いが求められています。

企業は、より高解像度のビデオを提供し、増加する帯域幅のニーズを満たすため、エッジコンピューティングの機能を拡大し続けなければなりません。特に大企業にとって、カメラにAIインテリジェンス・ソフトウェアを搭載するだけでも、課題となる場合があるとSun氏は指摘しています。

「中堅企業でさえ数十から数百台のカメラを所有しています。それらの情報をクラウドに取り込むための帯域幅は非常に高価であり、遠隔地では利用できないこともあります。そのため、エッジコンピューティングが、この課題を解決するための重要なソリューションの一つになります」


コネティカット州スタンフォードに本社を置くB2BのAIビジョン・ソフトウェア・プラットフォームであるIronYunは、同社の主力ソフトウェア・プラットフォームであるVaidioを、主に従来のアクセス管理、安全、セキュリティ・アプリケーションに注力している企業に提供しています。Vaidioは、IPカメラに対する20種類以上のAIビデオ分析を備えており、Sun氏によれば、このプラットフォームは、正確な結果を提供し、幅広い機能を備え、導入が容易であることで人気があると言います。

「このソフトウェアの魅力は、プリペイドパッケージでシュリンク包装されており、プラグアンドプレイでAIビデオ分析ができることです」

このソフトウェアは、顧客が必要とするものを提供します。それは顧客が 「隠す 」ことができ、考える必要のないソリューションです。Sun氏によれば、彼の顧客は仕組みについて考えたくないのだと言います。

彼らが求めているのは、ビデオデータのキャプチャを自動化する信頼性の高い方法であり、そのためには必要な 処理能力、低遅延、多様なプラットフォーム上で動作する能力を提供するエッジ機器が必要です。必要な電力効率、柔軟性、パフォーマンスを実現するために、IronYunはAMDの CPUとアクセラレーターを採用して います。

効率を高めるために、AMD EPYC CPUは、サーバーごとに処理されるカメラストリームの数を増やし、ハードウェアの投資コストと必要な電力を削減します。

コストに関して言えば、ビデオ解析の処理コストは、ChatGPTで有名になったテキストベースのAIとは大きく異なるとSun氏は警告しています。テキストに必要な帯域幅ははるかに少ないのです。

優れたハードウェアとソフトウェアのコラボレーションがどこにつながるのか。Sun氏はそれを説明するために、大量の防犯カメラを監視する人間を、AI分析ソフトウェアがどう支援するかについて述べました。

「警備員が28台のスクリーンの前に座り、侵入者を特定しようとしている映像を見たことがあると思います。10台のカメラならまだしも、1000台ものカメラとなれば、それは人間の仕事ではありません。ですからこの業界は、AIのディープラーニング技術によって完全に破壊されたのです」

交通管制もまた、AIによる破壊が起こりそうな分野です。Sun氏は、IPカメラとエッジ機器が大都市が交通信号を同期させ、通勤時間短縮を助けることができ、よりきれいな空気と、時間とお金の莫大な節約につながる可能性があると指摘しました。

都市が交通渋滞を緩和してスマートになるために。小売業者が盗難による巨額の損失を削減するために。製造業者が生産ラインを監視し改善するために。ビデオ分析とそれを支えるハードウェアは協力と革新を続けなければなりません。

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