AMD Ryzen™およびRyzen PRO™プロセッサー 効率計算機でシステムの電力効率を探る
2024-10-01更新
PCのエネルギー効率を理解し比較するのは、簡単なことではありません。そのためAMDは「AMDプロセッサー効率計算機」を開発いたしました。このツールは、システムの電力消費の違いが個々のユーザーやPCフリート全体でどのように影響を及ぼすかを理解するのに役立ちます。
エネルギー効率はある意味、コンピューティングの「縁の下の力持ち」と言えます。システムメーカーはしばしば、クロックスピードの向上、コア数の増加、ディスプレイ解像度の向上やシャーシの薄型化といった特徴を強調します。しかし、その裏には、これらすべての進歩を可能にするエネルギー効率の向上が隠れています。
PCバッテリーの寿命は、ディスプレイの電力消費、ディスクリートGPUの有無、バッテリーのサイズ、メーカーによる低レベルの電力最適化の程度、PCの中央処理装置(CPU)の特性など、様々な要因によって決まります。そしてそれが、エネルギー効率の改善が目に見えにくい理由のひとつになっています。ノートパソコンメーカーは、電力消費をカスタマイズする際に、最大周波数や外部温度の目標値を設定するなど、大きな柔軟性を持っていますが、これによりプロセッサーの動作特性が変わる可能性もあります。異なる2つのシステムの比較。「「AMD Ryzen™およびRyzen PRO™プロセッサー効率計算機」は、その難題を解決するために開発されました。
この効率計算機は、業界標準のテストから得られたデータを使用し、オフィスワーカーが日常的に行うタスクを代表するワークロードを選択しています。このツールは昨年11月にリリースされ、現在のビジネスPC市場を反映するように、情熱的な進化を続けています。
この計算機は、さまざまな方法で利用することができます。まず、特定のAMDノートパソコンを検討している個人の方には、Intel製品と比較するオプションがあります。ノートパソコンのモデル、比較したい電力モード、システムが1日に稼働する時間を選択すると、これらの2つのシステムが1日に消費するエネルギー量(ワット時)の推定値を得ることができます。
フリート全体の購入決定を検討している企業顧客には、米国内および世界中の年間電力コストの見積もりを計算するオプションがあり、145カ国のエネルギー使用量の推定値を可能な限り正確に提供します。ここから計算機の使用方法を、簡単にご紹介いたします。
使い方
AMDプロセッサー効率計算機の使い方は難しくありません。まずは、ページの左側にあるリストから、比較したいAMDプロセッサーやシステムを選択します。以下の例では、AMD Ryzen™ 7 PRO 7840Uプロセッサーを搭載したLenovo ThinkPad Z13 Gen 2を選択しています。
次に、Windowsの電源設定を「最高のパフォーマンス」「バランス」「最高の電力効率」から選びます。データベースには新しいシステムや構成が定期的に追加され、選択肢は増え続けていきます。もし適切なIntelシステムが比較対象にない場合は、計算機が別の電源プランやシステムを選ぶように求めてきます。以下の例では、「最高の電力効率」を選択し、比較対象としてIntel Core i7-1360Pプロセッサーを搭載したDell XPS 13を選びました。他にも、さまざまなベンダーが提供するオプションがあり、好みに応じて選択することが可能です。
最後に、1日あたりの使用時間(1~12時間)を入力します。「計算」を押すと、選択した2つのシステムの比較データが表示されます。
第2部では、PCフリートの規模とその推定ライフサイクル期間を入力するオプションがあります。これにより、中小企業やエンタープライズのお客様は、数年間にわたってフリート全体で達成できる電力節約を理解することができます。
第3部では、居住国に応じて節電効果を測定するオプションがあります。電力効率計算機は、米国以外の国についてはGlobal Petrol Pricesから、米国についてはEnergy Information Agencyが公表しているデータに基づいて、国または米国の州の電気料金に関する情報を引き出します。
第4部では、ノートPCノフリート全体の電力消費を削減することで、温室効果ガス(GHG)排出量をどれだけ削減できるかを試算します。これらの推計に使用されるデータは、環境保護庁(Environmental Protection Agency)から提供されたデータに基づいています。
わずかな消費電力の差でも、数百台のシステムでは大きな違いになることがあります。1台のPCを購入する場合でも、フリート全体の導入を計画する場合でも、この計算機が役立つことを願っています。