導入事例【The Media Team社】AMD EPYC™ CPUでスループットが10.2倍、レイテンシーが96%改善!

AMD EPYC™ プロセッサー 事例

2022-09-20更新

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AMD EPYC™ CPUでウェブ・サーバーを強化したThe Media Team社

The Media Teamは、1998年以来、独立した技術ニュースやレビューを専門とするWebサイトを次々と公開してきました。このような 継続的な成長により、同社のITインフラストラクチャーは増加するトラフィックをサポートするために大きな負担となり、その結果、 ピーク時のサーバーの応答速度が遅くなっていました。The Media Teamは、新しいWebサイトがポートフォリオに追加されるたびに、定期的にインフラをアップグレードしていましたが、需要の増加に対応するためには、根本的に新しいサーバーソリューションが必要でした。 AMD EPYC™ CPU は、同社の現在そして継続的 な目標を達成するために必要なパフォーマンス と機能を提供しました。

【概要】
業界:統合メディア
課題:Webサイトのリクエスト配信パフ ォーマンスを向上させ、レイテンシーの削減を低コストで実現
解決策:AMD EPYC 7662 プロセッサーの展開
結果:10.2倍のスループット、96%のレイテンシー削減、7.5倍の効率化
お客さまの声:「AMD EPYC CPUの可能性を最大限に引き出すことで、The Media Team社は10.2倍のスループットと96%のレイテンシー改善を実現しました」
「AMD EPYCを搭載した 新しいサーバーは、 これまで使用していた Intel Xeonベース のサーバーに比べて 7.5倍の電力効率を実現しました。」
「AMD EPYC サーバーは、我々のニーズに必要なすべての指標において優れていました。また、同時にハードウェアの複雑さを 軽減し、今後さらにサーバーインフラの需要が増加した場合も想定 可能な将来性を提供してくれました」
デビッド・ロス(David Ross)氏、The Media Team創設者
AMDテクノロジーの概要:AMD EPYC 7662(64コア)

AMD EPYC プロセッサーの選択

AMD EPYC プロセッサーの選択 「当初のインフラは、デュアル ソケットのIntel Xeon E5520サーバー・テク ノロジーをベースに、合計8コア、96GBのRAMを搭載していました」とThe Media Teamの創設者であるDavid Ross氏は説明しています。これは、増加するトラフィックに対処するために アップグレードされていましたが、我々が必要とするパフォーマンスを発揮していませんでした。「プロセッサーの使用率が急速にピークに達すると、需要の高いWebサービスでは大幅な遅延が発生していました。メモリーの帯域幅が不足していたため、大規模なコンテンツのデータベース要求では、負荷がメインメモリーを超えてデータが低速なストレージにスワップされることで、特にパフォーマンスが低下していました」。これは、現行の Intel Xeon E5520 CPU がサポートする PCI Express 2.0がボトルネックとなっており、4倍の帯域幅を実現する最新のPCI Express® 4.0接続をサポートしていないことが明確な原因でした。

また、Intelのサーバー・テクノロジーは、エネルギー効率に限界があり、同じサーバー技術やフォームファクターでは、わずかなアップグレードしかできないという問題もありました。「Intel CPUを12コアのモデルにアップグレードし、メモリーを2倍にすれば、Webサイトを提供する際のレイテンシーを減らしながら、1秒あたりのリクエスト数を向上させることができました」とRoss氏は話します。「しかし、その改善策は限定的なものでした。つまり、既存のサーバー・プラットフォームでは、増加するWebサイトのポートフォリオの要求に応じて、今後さらにサーバー・インフラス トラクチャーが増大することに対応できなかったのです。」

The Media Teamは、1秒あたりのリクエスト数が 既存のプラットフォームの10倍になっても対応できるプラットフォームが必要だと試算していました。Ross氏は、「これにより、弊社のWeb サイトの1つが製品発表会やその他の人気のある 話題を取り上げているときなど、トラフィックが多い状況下でも、サイト表示のレイテンシーが大幅に軽減されるだろう」と話しています。 同社は、サーバーとアプリケーションをクラウド型プロバイダーに移植することを検討していました。これには、需要の増加に応じて拡張できるというメリットがあったのです。もう1つの選択肢は、サーバーは社内に残したまま、パフォーマンスやアップグレードの可能性、プラットフォームの総合的なアドバンテージを備えた、より拡張性の高い新しいサーバー・プラットフォームに切り替えることでした。

「新しいサーバー・プラットフォームは、既存のプラットフォー ムに比べて、より柔軟な展開 や仮想化の改善に加え、総 保有コストの削減や生産性の向上を実現することができます」とRoss氏は続けます。しかし、クラウドソリューションと比較してアドバンテージを維持するためには、新しいサーバー・プラットフォームがより良い価値を提供する必要があります。そこでThe Media Teamは、IntelとAMDのプロセッサーを搭載したサーバーソリューションの選択肢を検討しました。Ross氏は、「AMDを搭載したプラットフォームが、特に仮想化インスタンスのパフォーマンスや、プラットフォームレベルの機能において、リードしていることは明らかでした」と説明しています。「また、将来のアップグレード性や総保有コストの面でも、 Intel Xeon の代替製品よりも優れていました。」 その結果、The Media TeamはデュアルソケットのAMD第2世代 EPYC 7662 を搭載したサーバーの実装を選択し、合計128コア、512GBのメインメモリーを搭載しました。

10倍のリクエストを30倍の低レイテンシーで処理

The Media Teamの選択は、パフォーマンスだけではありません。「AMD EPYC プラットフォームのバランスのとれた機能は、接続性、ストレージ、メモリーのサイズが十分であることに加え、Intelの代替製品と比較してメモリーが高速であることも、我々にとって理想的でした」とRoss 氏は言います。また、AMDプラットフォームのセキュリティー機能が追加されたことも大きなメリットでした。The Media Teamは仮想化環境を運用しているため、AMDのSecure Encrypted Virtualizationがプロセッサーのハード ウェア・レベルで動作するという事実は、各仮想マシンが透過的な暗号化レイヤーによって他のマシンから分離されているという安心感を得ることができました。「1台のサーバーで複数のWebサイトを運営している弊社にとって、セキュリティーは特に重要です。このように分離しておくことで、1つの問題が他に影響を与えないようにすることができます」とRoss氏は続けます。また、他の分野でもセキュリティーのテクノロジーをリードしているAMDは、すべての AMD EPYC プロセッサーに内蔵されているAMD Secure Processorによって、旧来のハードウェア・プラットフォームの脆弱性となりうるデータの機密性と完全性の保護にも貢献しています。 The Media Teamは、新しいプラットフォームのパフォーマンスを古いプラットフォームと比較して評価し、非常に安心できる結果を得ることができました。テストにはApache Benchを使用し、64コア、128GBのメモリーを搭載した同一ネットワーク上の仮想マシンでサイト表示したときのホームページのリクエスト・スループットとアクセス・レイテンシーを記録しました。テストしたアプリケーションは、 4GB のメモリーを使用して実行、The Media Teamの独自のプラットフォームでは2コア、AMD EPYC CPUを搭載した新しいプラットフォームでは1~8コアが使用され、公平なアプローチでテストされています。これにより、Apache Benchでは同時実行数64で10,000のリクエストが発生しました。

Ross氏は、「同一の2つのコアを使用した場合、新しい AMD EPYC プラットフォームは、我々のCranble WebサイトのIntel Xeonプラットフォームと比較して、1秒あたり2.78倍のリクエストを処理することができました」と話 します。「これを見ると、コアあたりの速度が格段に速いことがわかります。それだけでなく、 AMD EPYC プラットフォームで仮想マシンのコア数を 8個に増やしたところ、リクエスト・パフォーマンスは10倍になり、成長の余地が十分にあることがわかりました」。

The Media Teamはレイテンシーのテストも行いました。その結果、独自のIntel製プラットフォームでは15秒だったレイテンシーが、AMD EPYC プロセッサーではいずれも2つのコアを使用して1.5秒にまで低下しました。さらに、 AMD EPYC CPU の8コアを使用した場合には、0.5秒にまで短縮されました。「同等のハードウェアと比較して、10分の1の時間でページを表示できるようになり、スループットが3倍向上しました」と述べています。

低消費電力と成長の余地

「AMD EPYC CPUの潜在能力を最大限に発揮させたところ、スループットが10.2倍、レイテンシーが96%削減され、同時に8Uのラックスペースを2Uにまで縮小することができました」とRoss氏は話しています。The Media Teamの試算によると、 AMD EPYC プロセッサー搭載のサーバーは、当初は同様の仕様のクラウドベースの提供に比べて高価であるものの、3年間の運用で最終的に4倍もコストを抑えることができるとのことです。デュアルプロセッサーのIntel Xeonを搭載した新しいサーバーは、購入当初の価格は高く、パフォーマンスとアップグレードが限定的で、彼らが必要としていたスケーラブルなソリューションを提供することはできませんでした。また、The Media Teamはワットあたりのパフォーマンステストも実施しました。Ross氏は、「AMD EPYC を搭載した新 しいサーバーは、これまで使用していたIntel Xeonベースのサーバーに比べて7.5倍の電力効率を実現しました」と語ります。さらに、 AMD EPYC プロセッサーが128のPCI Express 4.0レーンに対応することで、ストレージの管理性、冗長性、パフォーマンスが向上しています。Ross氏は、「このPCIeレーンにより、高速なNVMe™ストレージデバイスをRAIDで使用してデータ 保護をすることができました。また、PCI Express 4.0による高速なストレー ジ・コントローラーを最大限に活用することで、必要に応じて容量を拡張する余裕もありました」と語ります。 The Media Teamは総合的に判断して、 AMD EPYC CPU を搭載したプラットフォームは、Intel Xeon CPUを搭載したサーバーやクラウドベースの代替製品と比較して、優れたパフォーマンスと一貫したアップグレードパス、そして優れた総保有コストを兼ね備えていることを確認しました。The Media Teamのようなビジネスにとって、大規模なインフラストラクチャーへの投資は、低コストでありながら長期的な運用が可能で、管理しやすいパッケージである必要があります。「AMD EPYC サーバーは、 我々のニーズに必要なすべての指標において優れていました。また、同時にハードウェアの複雑さを軽減し、今後さらにサーバーインフラの需要が増加した場合も想定可能な将来性を提供してくれました」と、Ross氏は結論づけています。

【The Media Teamについて】
The Media Team社は、瞬く間に世界有数の総合メディアグループに成長しました。革新的なデジタル・クリエイティブ・ソリューション、 ディープ・データ、魅力的なコンテンツを駆使して、The Media Team はクライアントのストーリーが望むインパクトのあるキャンペーンを考案しています。グループ内には、世界的に有名なブランドがあります。これらのブランドは、情報に精通したコンシューマーやアーリーアダプターの素晴らしいデータベースを持っており、彼らは権威ある論説や最新のニュースを頼りに、十分な情報に基づいた意思決定で購入をしています。The Media Teamは、クライアントの目標を理解し、ター ゲット・オーディエンスの心に響く統合されたキャンペーンやコンテンツを作成し、製品に命を吹き込み、世界中で実績を上げています。

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