導入事例【Sonos】AMD Ryzen™ Threadripper™ PRO CPUを搭載したLenovoワークステーションを活用することで、機能豊富なオーディオ製品のより迅速な開発を実現!

AMD Ryzen™ Threadripper™ PRO プロセッサー 事例

2022-08-18更新

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AMDで製品イノベーションを推進するSonos

今や誰もが知っている有名ブランドに成長したSonosは、 2002年の創業以来、ワイヤレス・マルチルーム・オーディオ・テクノロジーの先駆者として活躍してきました。 約1,500人の従業員と、その株式資産価値が数十億米ドルに及ぶ同社は、市場をリードするトップブランドに成長しています。 しかし、そのトップの地位を維持するためには、Sonosはイノベーションを継続させる必要があります。

SonosでITサポート・エンジニアを務めるフアン・ガルセス(Juan Garces)氏は、「マルチルーム・ワイヤレス・オーディオの発明者である当社は、大胆かつ責任感のあるイノベーションで、ユーザーが場所を問わず素晴らしいサウンド・エクスペリエンスを得られる環境を提供することに取り組んでいます」とし、 「当社は先日、初のポータブル・スピーカー『Sonos Move』と『Sonos Roam』を発売しました。これにより、ユーザーはSonosのエクスペリエンスを屋外でも楽しむことができます」と述べています。 こうした進歩を継続するために、Sonosの設計チームには常に最新のテクノロジーが必要となります。 AMD Ryzen™ Threadripper™ PRO プロセッサーを搭載したLenovoワークステーションは、同社が最も必要としていたものでした。

【概要】
業界:ホーム・オーディオ・デバイス
課題:メカニカル・エンジニアリング・チームのCADワークフローを改善
解決策:AMD Ryzen™ Threadripper™ PROプロセッサーを搭載した Lenovo ThinkStation P620ワークステーションの導入
結果:ソフトウェア・コンパイル:最大55%高速化  モデル・シミュレーション:最大20%高速化
お客さまの声
「AMD CPUを搭載したワークステーションは、スペックが格段に向上しているにもかかわらず、競合他社と比較して実質的なコストは半分でした。AMDは、驚くべきスピードと適切なコア数の優れたバランスを提供してくれました。CPUを検討している方は、今すぐにでも切り替えるべきです。これが私のアドバイスです。 非常に簡単に導入することができます。 今やAMDに匹敵する競合は存在しません。」 フアン・ガルセス(Juan Garces)氏、ITサポート・エンジニア、Sonos
AMDテクノロジー概要:AMD Ryzen™ Threadripper™ PRO 3945WX(12コア)、AMD Ryzen™ Threadripper™ PRO 3955WX(16コア)
ソフトウェア・アプリケーション:Ansys®、PTC Windchill®、Siemens NX™
テクノロジー・パートナー:Lenovo

拡大を続けるCADモデル・サイズ

Sonosのメカニカル・エンジニアであるニック・ジョーンズ(Nick Jones)氏は、「当社は、ハードウェアとソフトウェアの両方の機能を強化することで、ユーザー・エクスペリエンスの向上を常に意識しています」とし、「これを実現するためには、広範にわたるCADデータベースと、製品ライフサイクル管理(PLM)システム、 Siemens NX™ 設計ソフトウェア間で相互のデータ運用が必要不可欠です」と説明しています。 細部にわたって拡大し続けるCADデータベースは、これまで設計チームが使用していたワークステーションに大きな負荷がかかっていました。

ジョーンズ氏は続けて、「CADプログラムとしてSiemens NXを、PLMシステムとして Windchill® を使用しています。 Siemens NXによるモデルのロードとエクスポートは、大量のデータ処理を行うためボトルネックが発生しました。 さらに従来のシステムでは多くの不具合がありました。スピードが遅いので、モデルのロードに長時間を要するだけでなく、時折クラッシュも発生しました。特に高精細な大規模なアセンブリを取り扱う場合は、こうした小さな要因が積み重なって大きなトラブルの種となります。クラッシュした場合は、再度ソフトウェアを開いて、モデルをロードし直す必要があります。それだけでも20分以上はかかります」と話しています。

Sonosはエンジニアのワークフローを改善したいと考えていましたが、既存のワークステーションでは限界がありました。 ガルセス氏は、「当社は市場に存在する他の選択肢に関して、知識をあまり持ち合わせていませんでした。 しかし、AMDが Ryzen™ で大きな注目を集め、市場でパワフルな存在となりつつあるAMDの製品に対する関心が湧きました」と説明しています。

こうした好奇心から、SonosがAMDプロセッサーを試すことになったのです。「 AMD Ryzen™ CPU により、パフォーマンスが大幅に向上することが分かったため、当社はAMD営業担当者に連絡しました」と述べた同氏は、「レンダリングと純粋なCPU速度という面で、膨大なパフォーマンスを得られるメリットがありました。 このAMD CPUを搭載したワークステーションのリリース時期についてLenovoに問い合わせたところ、同社はこまめに連絡してくれました。 Lenovo ThinkStation P620 の発売と同時に、当社はこれをテストしました」と説明しています。

より高速なコンパイル、より高速なエンジニアリング

Sonosのソフトウェア・チームは、AMDプロセッサーのパフォーマンスによるメリットを最初に手に入れました。 「Lenovoのサンプル・システムをいくつか入手して、これらをチームに提供しました」と説明したガルセス氏は、 「最初のベンチマークは彼らが実行しました。 シングルスレッド・コンパイルといくつかのマルチスレッド・コンパイルを行いました。 その結果、コンパイルにかかる時間が最大で半分になるなど、大幅な改善が見られました。 以前は40分近くかかっていたものでも、わずか18分でコンパイルが完了するのです。 言うまでもなく、チームはとても満足しました」と話しています。

Sonosでは、ソフトウェア・チームがこうしたポジティブな経験を得られたことで、AMD Ryzen™ Threadripper™ PRO プロセッサーを搭載したLenovoワークステーションを活用して、他にワークフローを改善できる余地のある箇所を模索することになりました。「次に検討すべきチームは、明らかにメカニカル・エンジニアリング・チームでした」と述べたガルセス氏は、「これまでのマシンでは、 Lenovo ThinkStation P620 システムの2倍のコストがかかっているにも関わらず、パフォーマンスはその半分程度しか得られていませんでした」と説明しています。

ガルセス氏はまた、「以前使用していたシステムのいくつかはデュアルCPUシステムでした。 これをAMDのシングルCPUを搭載した Lenovo P620 としたことで、パフォーマンスの向上だけでなく、コストの削減も実現しました。当社は、このワークステーションに驚愕しました。そこで、これまで使用していたローエンドからハイエンドに至る、すべてのデスクトップ構成をアップグレードしたのです」と付け加えています。 Sonosは、これまでに50台近くのP620ワークステーションを購入しています。 現在、コンパイルを行うソフトウェア・エンジニアは12コアの AMD Ryzen™ Threadripper™ PRO 3945X CPU 搭載システムを、メカニカル・エンジニアリング・チームは16コアの3955WX プロセッサーを使用しており、大幅なパフォーマンスの向上を享受しています。

ジョーンズ氏は、「 AMD Ryzen™ Threadripper™ PRO CPU を搭載したLenovoワークステーションにより、ソフトウェアとモデルのロードをより高速に実行できるようになりました」とし、「今では、クラッシュすることもなくなり、ほんの数秒でCADの開発環境に入れるため、集中して作業に取り組むことができるようになったのです。私はAnsys®で多くのシミュレーションを実行してきましたが、いくつかのCADモデルでベンチマークを実行したところ、新しいAMD CPU搭載ワークステーションのほうが20〜30%も高速という結果が出ています。 8時間かかっていたモデルであれば、6時間に短縮して大幅な時間を節約することができます」と話しています。

高速なワークフローで、より優れた製品開発が実現

「当社のCADモデルの一部には、信じられないほどに高精細なものもあります」と説明したジョーンズ氏は、 「従来のマシンでは、モデルを開いて回転させると、10秒間フリーズしていました。 現在は、そういったフリーズは解消され瞬きをするような僅かな時間で動作します。 非常にスムーズです。 ワークフローが大幅に改善され効率的になりました。 ロード時間、レンダリング時間、移行時間を1日あたり30分短縮でき、週に3回のクラッシュから解放されたのですから、毎日の仕事が非常によくはかどります」と述べています。

ガルセス氏は、「ジョーンズさんが使用していたのは、クロックスピードが低い24コアのマシンで、AMD以外のCPUが搭載されていました。 現在のマシンよりコア数は多いのですが、コア速度はかなり遅かったというのが実情です。 また、AMD CPUを搭載したワークステーションは、スペックが格段に向上しているにもかかわらず、競合他社と比較して実質的なコストが半分であったことも魅力のひとつです」と話しています。 ワークフローがよりスムーズになったことで、同社が得意とする高品質のオーディオ・デバイスの開発と製造を継続していくことができます。 ジョーンズ氏は、「これにより、プレミアム・ブランド『Sonos』を継続することができるのです」とし、「AMD CPU搭載ワークステーションを活用することで、Sonosの製品をSonos製品たるものにする非常に細かい部分を造り込む作業に、より多くの時間を割くことができます」と述べています。

ガルセス氏は締めくくりとして、「AMDは、驚くべきスピードと適切なコアで処理をする優れたバランスを提供してくれました」と語っています。 この成功があまりにも顕著であったことから、Sonosでは、他のIT機器にもAMDプロセッサー搭載システムを導入しています。 同氏は、「当社では、ほとんどのWindowsノートPCがAMDに移行しています。 AMD Ryzen™ PRO 4000と5000世代で生産性が驚くほど向上し、コストパフォーマンスも高く、他の追随を許しません。 AMD CPUを検討している方は、今すぐにでも切り替えるべきです。これが私のアドバイスです。非常に簡単に導入することができます。今やAMDに匹敵する競合は存在しません」と話しています。

【Sonosについて】
Sonosは、世界をリードするサウンド・エクスペリエンス・カンパニーです。 マルチルーム・ワイヤレス・ホーム・オーディオの発明者「Sonos」のイノベーションにより、人々は好きなコンテンツへ場所や時間を問わずにアクセスしてコントロールできるようになるため、世界中のサウンド・エクスペリエンスを向上させています。比類のないサウンド・エクスペリエンス、思慮深い設計美学、シンプルな操作性、そしてオープンプラットフォームを提供するSonosにより、広範に及ぶオーディオ・コンテンツを誰もが思いのままに楽しめるようになりました。 Sonosは、カリフォルニア州サンタバーバラに本社を置いています。 詳細については、sonos.comをご覧ください。

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