優れたパフォーマンスでビジネスシーンをリード︕ AMD Ryzen™を搭載したPCが法⼈向け市場で熱い注⽬を集めているワケ
2022-03-28更新
※この記事はASCII.jpからの転載です
企業の情報システム部⾨やIT部⾨の担当者にとって、従業員が業務で利⽤するPCをどのように選ぶかは常に頭を悩ませる問題だ。とくに昨今はテレワークなどの新しい働き⽅が浸透してPCに求められる役割や利⽤シーンが変化し、従来の選定基準が実情に合わないものになりつつある。たとえばノートPCの場合、以前のような外出時のバッテリーライフよりも、マシンに負荷がかかりやすいオンライン会議やマルチタスクなどを快適に⾏える性能の⾼さが求められるようになってきている。
そうした中、今ビジネスの現場で注⽬を集めているのがAMD Ryzen™ プロセッサーを搭載したPCだ。
もともと性能が⾼くマルチタスクに強いプロセッサーとして⼈気のあったRyzenだが、AMD Ryzen 5000 シリーズの登場でその評価がさらに⾼まり、ビジネスユースへの導⼊が加速しているのだ。なかでも主⼒の「AMD Ryzen 5600U モバイル・プロセッサー」は、スーパーコンピューターにも採⽤されている「Zen 3」コア・アーキテクチャーを6つも内蔵しており、その性能の⾼さは折り紙付き。コストパフォーマンスにも優れ、官公庁や、阪急交通社など⼤⼿企業でも同プロセッサーを搭載したPCの導⼊が相次いでいる。
ここでは、ビジネスシーンにおけるAMD Ryzen プロセッサーの優位性とともに、同プロセッサーを搭載した具体的な製品を取り上げ、その特徴や実⼒を紹介していこう。
ビジネスシーンで導⼊が進むAMD Ryzen プロセッサー
AMDのプロセッサーは、PCだけでなくサーバーやスーパーコンピューターなどさまざまな分野で採⽤されている。最新の家庭⽤ゲーム機にも同社製カスタムチップが搭載されており、実は想像以上に⾝近な存在。コンシューマーPC市場では以前から⼈気があったが、2017年にパフォーマンスが⼤きく向上した「AMD Ryzenシリーズ」が登場してからは法⼈向けPC市場でも注⽬度が⾼くなった。
そのAMD Ryzen の中核をなす技術がAMD「Zen 3」コア・アーキテクチャーだ。製造プロセスの微細化やコアあたりのパフォーマンスの向上、電⼒消費の低減などによって、競合する他社製プロセッサーに迫る性能を実現して⼤きな評判に。初代が登場したあと「Zen+」、「Zen 2」と世代を経るごとに性能が⼤きく向上していき、2020年には4世代⽬に当たる「Zen 3」が登場。従来から得意としていたマルチスレッド性能だけでなく、業務アプリなどのパフォーマンスに影響するシングルスレッドでも競合プロセッサーを上回る性能を⾒せ、評価を決定的なものにした。
現在主⼒の「AMD Ryzen 5000 シリーズ」は、その「Zen 3」コア・アーキテクチャーを採⽤。最⼤8コア16スレッドで動作し、L3キャッシュは前世代の倍の容量を搭載している。省電⼒化も進んでハイパフォーマンスとロングバッテリーライフを⾼いレベルで両⽴しているのが特徴だ。
ビジネスユース向けには、マルウェアの攻撃からハードウェアレベルで保護する「AMD Shadow Stack」や、メモリー内のデータを暗号化して保護する「AMD Memory Guard」などの強固なセキュリティ機能を備えた「AMD Ryzen Pro 5000 シリーズ」もラインアップ。⾼性能と低コストの両輪で法⼈向けPC市場でも⼀気にシェアを拡⼤しているのが現状だ。
ビジネスに求められる性能をすべて備えたHP ProBook 635 Aero G8
そんなAMD Ryzenプロセッサーを搭載したノートPCのなかでも、ビジネスユースにぜひおすすめしたいのが⽇本HPの「HP ProBook 635 Aero G8」だ。性能の⾼さだけでなく、気軽に持ち運んで使⽤できる軽量ボディと堅牢性の⾼さ、コストパフォーマンスのよさをすべて兼ね備えているのが特徴だ。
実際に製品を⼿に取ると、まずその軽さに驚く。それもそのはず、13.3インチの液晶ディスプレイを搭載しながら、最軽量時の構成で999gという1kgを切る質量を実現している。しかもボトムケースやトップカバー、キーボード⾯にマグネシウムやアルミ素材などを使⽤することで、オールメタルならではの上質で洗練されたデザインと堅牢性の⾼さも両⽴。さらには、LTE-Advanced対応の4G LTE内蔵モデルも⽤意されており、Wi-Fiが使⽤できない場所でもデータ通信を⾏ってメールやソーシャルメディアのやりとりを⾏うことができる。
そのため、⾃宅やオフィスだけでなく、取引先や移動中の電⾞、カフェ、コワーキングスペースなど、あらゆるシーンで活⽤することが可能。ここ最近、リモートと出社を組み合わせたハイブリッド型のワークスタイルが増えつつあるが、そうした新しい勤務形態にも柔軟に対応できる。もちろん、AMD Ryzen 5000 シリーズがもたらすパフォーマンスも魅⼒的なポイント。「AMD Ryzen 3 5400U」、「AMD Ryzen 5 5600U」、「AMD Ryzen 7 5800U」の3種類のプロセッサーを搭載したモデルがラインアップされており、⽤途に合わせて選ぶことができる。いずれも前世代に⽐べて処理性能が⼤幅にアップしているだけでなく、同世代の競合プロセッサーをもしのぐパフォーマンスを実現。それでいて最⼩構成時に8万6680円(税込)〜という価格に抑えており、コスパのよさは圧倒的といっても過⾔ではない。
このほか、ディスプレイはサイズが13.3インチ、解像度がフルHD(1920×1080ドット)で、⾒やすく映り込みが少ないノングレア液晶パネルを搭載。スリムベゼルの採⽤により画⾯占有率86.2%を実現しており、没⼊感が⾼く作業画⾯に集中しやすいのも好印象だ。内蔵のステレオスピーカーと、AIがコンテンツに応じて最適な⾳質で再⽣してくれる「HP Dynamic Audio」の組み合わせは、在宅ワークでBGMを流したり、オンライン会議に参加する際にも活躍してくれる。
ちなみに製品名の「Aero」は空気や航空機などを意味する⾔葉で、そこには「困難を軽やかに乗り越える」という想いが込められているそうだが、まさに空に浮かぶ航空機のように軽く、強く、速く“⽬的地”に運んでくれるのが「HP ProBook 635 Aero G8」だと⾔えそうだ。
過酷な耐久テストをクリアした「Made in TOKYO」の⾼品質な筐体
⽇本HPは、1999年に東京あきる野市に国内⽣産拠点を設け、PCのCTO(注⽂仕様⽣産)をスタートした。その後、昭島市を経て2016年に⽇野市に移転し、現在は同市の⽣産⼯場と物流センターを統合した「東京ファクトリー&ロジスティックスパーク」にてカスタマイズと受注⽣産を⾏なっている。
同社が⼀貫して「Made in TOKYO」にこだわるのは、品質と即納性を重視しているのが⼤きな理由だ。ユーザーに近い場所で⽣産することで、そのニーズの変化や要望にいち早く応えることができる。また、万⼀トラブルが起きた場合でも迅速なサポートを⾏うことが可能。とくにPCの故障や不具合で業務を滞らせるわけにはいかない法⼈ユーザーの場合、品質や納期、サポート体制は安⼼感や信頼感につながる⼤切な部分だ。
今回取り上げた「HP ProBook 635 Aero G8」も、もちろん東京で⽣産※されている。それだけでなく、徹底的に品質にこだわり、故障率を低減する取り組みを⾏なっているという。
※⼀部のモデルは海外⽣産。
たとえばボディ素材はキーボード側はマグネシウムが使⽤されているが、CNC精密加⼯によってマグネシウムの塊から削り出した繋ぎ⽬のないユニボディになっている。そのため、たわみや曲げに強いのが特徴。また天板はアルミニウムが使⽤されているが、アルマイト(陽極酸化)処理を⾏うことで耐⾷性や耐摩耗性を⾼めており、⻑期にわたって美しい外観を保つことができる。
耐久テストは、落下や耐衝撃、振動、粉塵、湿度、温度など米軍調達基準(MIL-STD-810)に準拠した19項目をクリア。それに加え、1モデルあたり12万時間以上に相当するHP独自の品質基準テストも実施し、コネクターの疲労やキーボードの耐久性、梱包時や使用時の振動、衝撃など多岐にわたる項目が厳密にチェックされているという。
このほか、外箱は100%、キーボード面は90%、トップカバーは50%という具合に、積極的にサステナブル素材を使用する取り組みも行なっており、環境負荷の低減に貢献しているところも評価できるポイントだ。
AMD Ryzen プロセッサーで得られるハイパフォーマンス
実際に業務で使用する際に気になるのが、PCのパフォーマンスだろう。「HP ProBook 635 Aero G8」は、前述の通りプロセッサーの違いで3つのベースモデルが用意されている。今回は、そのうちRyzen 5 5600U(最大4.2GHz/6コア12スレッド)を搭載したミドルモデルを試すことができた。評価機の主な仕様は次の通り。
「HP ProBook 635 Aero G8」評価機の主な仕様 | |
---|---|
CPU | AMD Ryzen™ 5 5600U(最大4.2GHz/6コア12スレッド) |
グラフィックス | AMD Radeon™ グラフィックス |
メモリー | 16GB(DDR4-3200) |
SSD | 256GB(PCIe NVMe) |
バッテリ | 42WHr |
いったい、どのくらいのパフォーマンスなのだろうか。そこで、いくつかのベンチマークを実行して性能を測ってみることにした。
まず、「CINEBENCH R23」ではマルチコアが7793pts、シングルコアが1365ptsという結果だった。6コア12スレッドのプロセッサーだけあってマルチスレッド性能が非常に高い。シングルスレッドも前世代のAMD Ryzen 5 4500Uを大きく上回り、ライバルのIntel Core i5-1135 G7をもしのぐスコア。ビジネスアプリを使った文書作成はもちろん、画像編集や動画編集、複数の処理を同時に行うマルチタスクなども快適に行えるはずだ。
次にパソコンの総合的な性能をチェックするため「PCMARK 10」を実行したところ、次の表のようになった。
「PCMARK 10」スコア | |
---|---|
総合スコア | 5311 |
Essentials | 9606 |
Productivity | 8559 |
Digital Content Creation | 4945 |
快適さの目安は、基本性能を示すEssentialsが4100以上、ビジネスアプリのパフォーマンスを示すProductivityが4500以上、クリエイティブ系アプリのパフォーマンスを示すDigital Content Creationが3450以上となっているが、そのいずれも大きく上回っている。オンライン会議やOfficeアプリなどを使うビジネス用途はもちろんだが、写真編集などクリエイティブ系の作業も快適に行える性能を持っていることがわかる。
次に、グラフィックス性能をチェックするため、「3DMARK」を実行してみた。
「3DMARK」スコア | ||
---|---|---|
テスト | 総合スコア | グラフィックススコア |
Time Spy | 899 | 787 |
Fire Strike | 2195 | 2435 |
Night Raid | 10057 | 10170 |
CPU内蔵のグラフィックスということもあってそれほど高いスコアではないが、普段使いには十分なパフォーマンスはある。写真・動画の編集などクリエイティブ系の業務もある程度快適に行えるだろう。
さらに、ストレージ性能を「CrystalDiskMark」でチェックしてみたところ、図のようになった。NVMe対応SSDということもあって、シーケンシャル・リードが2500MB/s前後と高速。OSやアプリの起動もキビキビしており、ファイル操作なども快適だった。
バッテリは標準の42WHrと、大容量の53WHrの2種類から選べるが、評価機は42WHrの方が搭載されていた。駆動時間はJEITA 2.0準拠で約14.8時間、「Mobilemark2018」測定時に約15.5時間となっている。そこでバッテリーベンチマークソフト「BBench」を使って、実際にどのくらい持つか計測してみたところ、10時間25分の駆動が可能だった。なお、計測の際は電源モードを「より良いバッテリー」に、画面の明るさは「40%」にし、BBenchは「60秒間隔でのWeb巡回」と「10秒間隔でのキーストローク」にチェックを入れて満充電状態から電源が落ちるまでの時間を計測している。
公称値には届かなかったものの、Wi-Fiを使いながらの計測でこれだけ持てば一般的な用途には十分だろう。より長持ちのバッテリーを求めるなら、若干本体質量が重くなるが大容量バッテリーをおすすめしたい。ちなみにバッテリーはいずれも充放電回数1,000回という高耐久性タイプが採用されている。買い替えのサイクルを考えると、かなり安心感のあるバッテリー寿命だ。
2つの生体認証機能とHP独自機能を搭載しセキュリティーも万全
ビジネスシーンで使うことを考えると、セキュリティーも見逃せない要素。「HP ProBook 635 Aero G8」は最新のWindows 11 Proを採用しており、従来より強化されたセキュリティー機能を利用することができる(なお、日本HPの直販サイトでは必要に応じてWindows 10 ProやWindows 11 Homeも選択可能)。
また、ディスプレイ上部にはWindows Helloに対応した立体検知IRカメラが搭載されており、あらかじめ顔をスキャンして登録しておけば、PC本体に顔を向けるだけで瞬時に顔認証でログインできる。さらにパームレストには指紋センサーも内蔵されており、事前に指紋を登録しておけば指でタッチするだけでログイン可能。自宅では顔認証を、マスクを着用している出先では指紋認証をという具合に、シーンに合わせて使い分けられるのが便利だ。
ちなみにディスプレイ上部には720pでの撮影が可能なWebカメラが搭載されており、オンライン会議などに利用できるが、こちらのカメラには物理的に機能をオフにできるプライバシーシャッターが搭載されている。プライベートな空間で使う際や、機密性の高い情報を取り扱う場所で使う際などに役立ちそうだ。
このほか本体には独自開発したチップ「HP Endpoint Security Controller」が組み込まれており、ハードウェアレベルでより強固なセキュリティーを実現している。たとえばBIOSが攻撃された場合でも自動的に正常な状態に回復する「HP Sure Start」、ウィルス対策ソフトやOSのセキュリティー機能が意図せず無効になった場合に安全な状態に戻す「HP Sure Run」、ウィルス感染でOSが起動不能になった場合でもネットワーク経由でリカバリーする「HP Sure Recover」などの機能が利用できる。
クリエイティビティが求められる職場にぴったりな「HP ProBook x360 435 G8」
業務内容によっては、キーボード操作だけでなく、マルチタッチやペンによる直感的な操作が必要な場合もあるだろう。そういったクリエイティビティが求められる職場におすすめなのが、コンバーチブル型の2in1 PC「HP ProBook x360 435 G8」だ。AMD Ryzen 5000 シリーズのプロセッサーやNVMe対応SSDなどの基本性能は「HP ProBook 635 Aero G8」と同等ながら、360度回転するヒンジ機構やマルチタッチ対応ディスプレイを搭載しており、タブレット端末としても使うことができる。
オプションのスタイラスペン「HP Pro Pen」を利用すれば、直接画面にメモや図版を書き込むことも可能。ペンは4096段階の筆圧検知を搭載しているため、イラストやスケッチなどに活用することもできる。アイデアを手書きでまとめたり、校正を行うにも便利なので、クリエイティブ系はもちろんだが、ビジネスの現場で役立つプラスアルファの機能を求めるビジネスユーザーにも検討してみてほしい製品だ。
「HP ProBook x360 435 G8」の主な仕様 | |
---|---|
CPU | AMD Ryzen 3 5400U/Ryzen™ 5 5600U/Ryzen™ 7 5800U |
グラフィックス | AMD Radeon™ グラフィックス |
メモリー | 8/16GB(DDR4-3200) |
ストレージ | 256/512GB(PCIe NVMe) |
ディスプレイ | 13.3型(1920×1080ドット)、タッチ対応、光沢 |
内蔵ドライブ | ー |
通信規格 | 無線LAN(IEEE 802.11ac/a/b/g/n)、Bluetooth 5 |
インターフェース | USB Type-C 3.1 Gen1(Power Delivery、DisplayPort 1.4)、USB 3.1(Gen1)×2、コンボステレオヘッドフォン/マイクジャック |
サイズ/重量 | およそ幅308.5×奥行222.95×高さ17.95mm/約1.45kg |
OS | Windows 10 Pro(64bit) (Windows 11 Pro からのダウングレード権を使って入手可能) |
AMD RyzenとHP独自技術を結集した
ビジネスシーンで活躍できるモバイル・ノートPCの本命機
ここまで見てきたように、「HP ProBook」シリーズは法人向けPCに欠かせない安全性や信頼性、パフォーマンス、モビリティ、デザイン性などをすべて兼ね備えた完成度の高いマシンだ。ハイブリッドワークが進む現在のビジネスシーンには、まさにピッタリの製品で、モバイル・ノートPCの本命機といえる。自宅やオフィス、取引先、カフェ、コワーキングスペースなど、場所を問わずに活躍してくれるはずだ。
これだけの性能を備えながら、最小構成時に8万6680円(税込)という導入しやすい価格を実現できているのは、やはりAMD Ryzen プロセッサーのコスパの良さによるところが大きいだろう。ビジネス向けとして販売されてはいるものの、企業だけでなく個人でも購入することが可能。そのハイパフォーマンスや強固なセキュリティーなどが気になった人は、ぜひ導入を検討してみてほしい。
(提供:日本AMD)
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